大気と海のフロンティア

気象学の研究を行っている大学院生が様々な「フロンティア」に進むためのブログ

オゾンゾンデ観測の見学 in 札幌管区気象台

北海道大学で行われた海洋学会秋季大会の合間の9/18に,札幌管区気象台に行きオゾンゾンデ観測の見学をしました.

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ラジオゾンデ観測を行っている気象台は全国に16ヶ所ありますが,オゾンゾンデ観測を行っているのは札幌,つくば,那覇の3ヶ所だけ,しかも週一回なので貴重な現場を見ることができると期待を膨らませていました.
 
放球予定時刻の30分ほど前に気象台に行くと,既に準備が始まっていました.
雨風をよけるため,倉庫で風船を膨らませていました.
オゾンゾンデはラジオゾンデと比べ,大きく重いので大きな風船を使うと聞いていましたが,実物を見るとその大きさに圧倒されます.この風船は3kgサイズだそうで,よく使用するものの10倍あります.風船には可燃性の水素を入れるので,風船を膨らませる方は髪の毛が静電気を起こさないようヘルメットをしています.

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オゾンゾンデは外気を中に取り込み,成分を計測する仕組みですが,雲などの水蒸気を大量に取り込むと正しく計測できなくなるので,曇りや雨の時は観測しないそうです.
気象台に到着したときは,曇りだったので観測できるか分かりませんでしたが,準備をしているうちに青空に変わりました.

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建物の中のパソコンを操作する方から放球許可の指示を受けた後,1人が風船,もう1人がオゾンゾンデ本体を持って倉庫から出てきました.

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そして,風船,オゾンゾンデの順に離すと順調に上がっていきました.

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自分は航行中の船上でラジオゾンデ観測をすることが多く,強風の中で横になりながら飛んでゆくラジオゾンデばかり見ているせいか,今回のような陸上の穏やかな天候の中での放球は職員の方の経験と合わさって,とても美しく見えました.
 
放球時の動画です.声は一緒に行った研究室の先輩と解説をして下さった気象庁の職員の方です.

 
 
上がっていった後は,雲に入らなかったので5分後でも肉眼で確認することができました(下の写真の中央付近の白い点).

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気象の研究室に所属していても,気象庁の職員の方と交流する機会が少ないせいか,仕事の内容をよく知りません.
今回はその一部を自分の目で見ることができ,地道な作業が日々の天気予報を支えているのだと思いました.
最後に,丁寧な解説をして下さった札幌管区気象台の職員の方々,ありがとうございました.